さて、連日皆さんも気になっているのでは?と言う三笠フーズ事件!!
とうとう思っていた最悪な方向に事は進んでいるようですね。

焼酎や、日本酒に使われ、自主回収など行われてきましたが、
そんな状況では済まない自体が発覚しましたね。

もともとは酒蔵が公表された段階で、
80以上の所に事故米が流通している可能性があったそうなのですが、
そのうちに公表を許可したのが、最初に出てきた酒蔵で、
まだまだ公表を拒んでいる所や、認識出来ていない所が沢山あるとは思っていましたが、
食用に使われている事実が次々と明らかになっていますね。

ニュースでも病院関係者の方も、呆れた何とも言えない表情で
「もう食べてしまってますからね・・・」と苦笑いですよ。

正直、即効性がある症状は出ていませんが、発ガン性物質が含まれているので、
体内に蓄積され、数年後にガンが発生!なんて自体も考えられますからね。

とにかく残念ですが、
まだまだこれから明らかになっていない事がどんどん分かってくるはずです。

ただ、我々酒屋業界の人間には、闇の部分も明らかになってきていて、
何ともお粗末な事が多くて嫌になりますけどね。

例えば、某酒造メーカーは、
「国産の酒米(さかまい)を注文したんです。
かれこれ『辰之巳』(三笠フーズのグループ会社)とは30年の付き合いになります。
100%国産米である、との証明書も出させていました。
それが、外国産が混ざっているだけで大問題なのに、
まさか事故米が含まれていたとは」との話です。

それに対し記者が
「何故国産米と、輸入米の違いが見抜けなかったのですが?」の質問に対し、
酒造メーカーの返答はこうです。

「酒米を破砕したものを仕入れています。
そうなりますと国産と外国産の区別はつきません・・・」ですと。

通常、日本酒を造る場合、玄米を購入し、自社で精米し、そのお米で酒を仕込むか、
精米されたお米を購入し、酒を仕込むかです。

これが本来ある、正しい形での酒の仕込みです。

このような形のお米を使った場合、
ラベルに精米歩合70%とか50%等の表記が読み取れます。

但し、残念ながら今回のように破砕したお米を仕入れ、
酒を仕込むケースが実は日本酒の仕込みの多くに使われているのが、
今の酒造りの現状です。

要するに、くず米と言われる、粉々の米を仕入れ酒を仕込むのです。

くず米ですから精米歩合が何%かなど分かりませんので表記されません。

これらの方法で造られるお酒は、皆さんが日々TVCM等で見ている
某藤原紀香さんがCMしている酒や、
港でみんなで頭の上で手で大きく輪を作るCMでお馴染みの酒など、
最も皆さんが飲酒しているお酒は、このような米?で造られたお酒なのです。

さて、このような、くず米で造られたお酒が果たして美味しいのでしょうか?

更に、今回アサヒビールが扱っていた商品に事故米が見つかった、
と言うニュースを目にしたと思いますが、これはアサヒビールが製造していた訳ではなく、
今回明らかになった西酒造から桶買いした焼酎の原酒が事故米を使っていたという事です。

で、桶買いとは何か?と言いますと、アサヒビールが自ら製造するのではなく、
西酒造に焼酎を造って貰い、それを原酒の状態で買い受ける事を言います。

実はこれには未納税取引とも言われ、税金がかからないんです。

だから、アサヒビールとしては、自社で焼酎を造るより、
ある程度の実績のある西酒造に製造を委託し、桶買いして自社で和水して販売する方が、
確実な商品が出来ると考えたのでしょう。

ただ、現実問題「桶買い」が表沙汰になることは通常ありません。

これは完全に裏の話だからです。

ところが、今回は不測の事態ですので、
アサヒビールも公表するしか無かったんでしょうね。

まさに、闇の部分がドンドン明らかになっています。

逆に「桶売り」と言う事も頻繁に行われています。

皆さんが飲んでいる美味しい、美味しいと思っている焼酎やお酒は、
実はその蔵で製造したお酒ではないと言うケースが多々あるのです。

これも、闇の話です。

しかし、これからは、こういう事がドンドン公にやってくると思います。

勿論「桶買い」「桶売り」は認められた行為なのですが、
僕自身は、その蔵の商品でない物を「私の蔵で造った商品です」と、
大きな顔をして言える神経がよく分かりません。

だから、そう言う蔵の商品は余り興味が持てません。

僕は、やはり自社で一生懸命、汗水垂らして造っている商品を
皆さんにオススメしたいです。

逆にちょっと感動したのが、焼酎蔵の鹿児島酒造さんです。

実は鹿児島酒造さんにも、事故米のサンプルが送られてきたそうですが、
鹿児島酒造さんは、ちゃんと米の品質を見て「この米は使えない」と判断したそうです。

ちゃんと、見極める目を持っている人が見ると、本物か偽物かは見抜けると言う事です。

是非、皆さんも本物を見極める目を養って下さい。

そして、今回の事でお解りだと思いますが「安い物には裏がある」と言う事です。



そして今日の帰り道に何気なく見た風景です。

「光と影」

それでは、また。