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世界に羽ばたく日本人醸造家・・・ [日記]

さて先日、仕事を途中抜け出し、オーストラリアの新しい日本人醸造家、
アツコ・ラドクリフさんこと小林敦子さんのワインメーカー
SMALL FOREST(スモール フォレスト)のワインセミナーに行ってきました。

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左より
①Small Forest Verdelho Upper Hunter 2015
(スモールフォレスト・ヴァデーロ アッパーハンター)

ポルトガルのマデラ酒で使われる葡萄だそうですが、
香りは甘くフレッシュでフルーティーなのですが、味わいはドライに仕上がっていて、
リースリングとマスカットの間の子みたいな感じで、
スモールフォレストの入り口になる1本だと思いました。

②Small Forest Chardonnay Orange 2014
(スモールフォレスト・シャルドネ オレンジ)

香りは穏やかでクリーミー。
シャルドネらしい苦味と酸味、微かな樽由来のニュアンスで、
程よいボリュームで非常に美味しい白ワインです。樽嫌いの僕も納得の白ワインです。

③Small Forest Shiraz ROSE Orange 2014
(スモールフォレスト・シラーズ ロゼ オレンジ)

チャーミングが香りの中に赤葡萄シラーズ由来の力強さもあり、
味わいは非常にドライで食中酒にバッチリ!
小林さんも、ロゼを大切にしたい!と言うだけあり、非常に飲み心地のよりロゼです。
和食から洋食まで幅広く楽しめるワインです。

④Small Forest Shiraz Orange 2014
(スモールフォレスト・シラーズ オレンジ)

赤葡萄らしい力強いフレッシュな葡萄の香り。
味わいはまさにシラーズらしいスパイシーな味わいと重すぎないフレッシュな葡萄の旨味が
非常に共感出来ます。
タンニンも穏やかで、重すぎず良いです。
まだまだ先も楽しめる1本です。

既に当店でも販売はしているのでが、直接お話しを伺え、色々と発見もありました。

まぁなにより、兎に角経歴が面白い!

東京農大ご出身で、農大時代に出会った日本酒に惹かれ、
日本酒造りに憧れたものの時代は80年代後半、
格式や伝統を重んじる和酒の世界で女性が働く門戸は開かれませんでした。
84年、協和発酵に就職し品質管理や分析の仕事を務めるものの「ワイン」に出逢い、
醸造の道を歩き始めます。
87年にココ・ファームでワイナリーの拡大に伴いワイン醸造含め3ヴィンテージを経験します。
このような経験を得たことから90年にはワインコンサルティング事業を始めます。
都農ワインにおいては立ち上げから参加し、シャトー酒折、安曇野ワイン、奥出雲ワインへの
コンサルタント等、醸造や醸造機械選定に至るまで数社のワイナリーと関わります。
さらに、仏(ボジョレー、ムルソー、ボルドー)や
オーストラリア(ミルデュラ、クナワラ、ヤラヴァレー、西オーストラリア)
海外でヴィンテージ、ワイン造りも経験します。
この時にアッパーハンターバレーにあるローズマウント社から
リザーブ・ワインメーカーとしての誘いを受け豪州へ移住をきめます。
1999年から2006年「Philip Shaw(フィリップ・ショー)」のもと
30,000樽のワインと格闘しNSWの各産地における葡萄の特徴を把握し数々の経験を得ます。
その後2008年までにはヤラ・イエリング、ハンターバレーのワイナリーで
ワインンメーカーとしてヴィンテージを経験。
2009年にはこれまでの経験を買われて一時帰国し、
2010年までの18ヶ月もの間2シーズンに渡り宮城県塩竈にある「浦霞醸造所・株式会社佐浦」で
蔵人(酛屋)として日本酒造りや海外でのマーケティングも担います。
そして、豪州へ戻りヴィンテージワインメーカーや代理店向けに日本酒のコンサルティングを行う傍ら2012年に会社「SMALL FOREST(スモール・フォレスト)」を立ち上げました。
バンコクでは日本酒のセミナー等啓蒙活動も行います。
2013年12月、アッパー・ハンターバレーに新たなブランド「Small Forest」を設立します。
2012年からは、IWCロンドンのSAKE部門におけるジャッジとして
日本酒を世界に発信するお手伝いも続けています。
ワイン造りと日本酒造りを経験した日本人初となる類い希なるワイン醸造家、
オーストラリアのアッパーハンターより熱い情熱をお届けします。
(インポータ資料より)

日本酒の世界も、日本ワインの世界も、世界のワインの世界も、
そして、世界へ日本酒を発信しているとても珍しい醸造家です。
まぁ、これだけの経験をした方は世界中探してもなかなか居ないとかも知れませんね。
文面だけ見てると順風満帆なように感じるかも知れませんが、非常に苦労もされています。
ファーストヴィンテージとなった2014年のワインは、
ワイナリーのあるアッパーハンターバレーの葡萄で当然醸造する予定が、
ブッシュファイヤー(山火事)に見まわれ、畑は大丈夫だったのですが、
煙の害で醸造するには難しい葡萄となり、全てを破棄し、
以前勤めていたローズマント社でご自身が好きだったオレンジの葡萄を使うことを決め、
何とか醸造出来たそうです。
更に現地の気温は、夏で10℃〜48℃(昨年は50℃を超えたそうです)
冬で−3℃〜20℃、強烈な風が吹く土地で、
風速50mを超えることがあるほどの非常に過酷な条件の中でワイン造りをされています。
とは言え、小林さんは葡萄畑を所有している訳ではありません。
葡萄畑は別にオーナーが居て、鉱山の採掘所が畑の地下にあり、
その鉱山のオーナーが採掘所の上の畑を買い入れ、葡萄栽培を共同でされているそうです。
こう言う条件も、日本では考えられないと思いますね。
2015年からは、地元アッパーハンターバレーの葡萄での醸造となりますので、
今後が益々楽しみですね。
まだまだこれからが楽しみなSmall Forestのワインを是非宜しくお願いします。

最後に、当店での現在のラインナップをご紹介します!

☆Small Forest(Australia)

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左より
①Small Forest Chardonnay Orange
(スモールフォレスト・シャルドネ オレンジ)
750ml / ¥4,968(税込)
②Small Forest Shiraz ROSE Orange
(スモールフォレスト・シラーズ ロゼ オレンジ)
750ml / ¥4,320(税込)
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